返報性の原理

返報性の原理とは、人から何かを受け取った際に「お返しをしなければならない」と感じる心理作用のこと。

マーケティングでの活用例

顧客に先に価値を提供することで、商品購入という形でのお返しを促すのがマーケティングにおける主な活用法。

無料サンプルの配布
 スーパーの試食や、化粧品・サプリメントの無料サンプルは、この原理の典型例。試食・試用という「好意」を受けることで、「何も買わないのは申し訳ない」という気持ちになり、購入につながりやすくなる。

無料特典や資料の提供
ウェビナーやeBookなどを無料で提供することで、見込み客に「ギブ」を与え、信頼関係を築く。これにより、その後の有料サービスや商品の購入を検討してもらいやすくなることを狙う。

丁寧な接客
顧客のニーズを丁寧にヒアリングしたり、親身になって相談に乗ったりする行為も、顧客に「良いサービスを受けた」という感覚を与え、その店舗や商品への好感度を高める。その結果、「このお店の人から買いたい」という気持ちを生む。

返報性の原理の留意点

過度な「ギブ」は逆効果になることがある。顧客が「これは何か売りつけられるのではないか?」と警戒したり、受け取ったことへのプレッシャーを感じすぎると、かえって離れてしまう可能性がある。あくまでも自然で、相手が負担に感じない程度の「好意」を提供することが重要。

QooQ